美術鑑賞を嗜む生き方 阿加井秀樹

はじめまして、阿加井秀樹と申します。趣味は美術鑑賞です。いただいた美術品が私にとって声も出ないほどの感動を与えました。その感動を皆さんにも伝えたいそんな気持ちでこのブログを書き記してまいります。

「へそまがり日本美術 禅画からヘタウマまで」開催中

 

みなさんこんにちは。阿加井秀樹です。

 

中世の水墨画から現代のヘタウマ漫画まで日本人の「へそまがり」な感性が生んだ絵画を紹介する展覧会「へそまがり日本美術 禅画からヘタウマまで」が現在、府中市美術館にて開催されています。

 

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同館では毎年この時期に「春の江戸絵画まつり」と題してさまざまな角度から日本画を紹介する企画展を行っています。

 

今年は「不格好なものや不完全なものに心引かれる」という日本人の「へそまがりな感性」に注目して日本の美術史を捉え直すという、初の試みであるとのこと。

 

見どころは、ユーモラスな布袋を描いた白隠慧鶴の「すたすた坊主図」や、美術鑑賞では用いない言葉で形容したくなるインパクトある岸駒の「寒山拾得」など、均整美や荘厳さとは異なる「ゆるさ」を感じる作品群です。

 

新発見の作品も多く展示され、東京で見られる貴重な機会になるでしょう。

『きれい』でも『立派』でもない、けれど輝かしくて、悩ましくも素晴らしい作品の数々からは、ありきたりの美術史観とは異なる、日本美術の新たな味わい方や楽しみ方が見えてくるはずです。

 

5月12日まで開催されているので、興味のある方は足を運んでみてください。

 

 

それではまた。

阿加井秀樹

 

大阪で開催中!「フェルメール展」について

 

みなさんこんにちは。阿加井秀樹です。


現在大阪で開催されているフェルメール展」はご存じでしょうか。

特徴的な光の表現で知られ、「光の魔術師」と呼ばれることもあるヨハネス・フェルメールは世界的にも人気の17世紀オランダの画家です。短命で寡作でも知られ、現存する作品は35点とも言われています。

 

今回は西日本過去最多となる6作品を中心に、同時代の画家の作品を系統立てて展示しています。

 

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中でも注目なのは、フェルメールの代表作「牛乳を注ぐ女」の世界観を、現在のVR技術を活用し拡張する試み。フェルメールの絵画を三次元空間で表現し、見ている人はコントローラーを操作することで、あらゆる角度から鑑賞することができます。あの名画の世界を額縁越しに覗き込むような体験ができるのです。

 

2月16日の開幕から美術ファンだけでなく幅広い層の人気を集めています。また、東京会場では見られなかった大阪展のみ出展の作品もあります。

 

そしてこの展覧会ナビゲーターは女優の石原さとみさん。美術鑑賞をサポートする美術展の音声ガイダンスも務めています。

 

5月12日まで大阪市立美術館にて開催されているので、ゴールデンウィーク中に足を運んでみてはいかがでしょうか。

 

 

それではまた。

阿加井秀樹

 

ミレー作品「羊飼いの少女」について

みなさんこんにちは。阿加井秀樹です。


さて連続してミレーの作品を取り上げてきましたが、ミレーの三大作品の一つをまだ紹介しきれていないので今回は残った三大作品の一つをご紹介致します。

その作品は羊飼いの少女という作品です。この作品は1864年の作品になります。

 

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以前紹介した、晩鐘、落穂ひろいの次にあげられる代表的作品になります。

この作品は羊たちが草を食べているそばで夢中になって編み物をしている可愛らしい少女が描かれています。

赤い布を頭に巻いた子の少女は決して裕福な暮らしはできていないが趣味と言える編み物を仕事の傍ら楽しんでいるこの描写はあまりにも美しすぎるほど優しさが感じられます。

 

ミレーが描きたかったのは当時の農民の貧困を訴求したかったのではなく農村に生きる人々の人としての普遍的な美しさなのではないでしょうか。

 

ミレーの三大作品はどれも哀愁が感じられますがどこかそこに人の根本たる強さも感じることができます。実はこの作品からミレーの作品は当時の民衆から評価を上げていったそうです。

 

それ以前の落穂ひろいや晩鐘の評価は最悪だったそうです。偉大な作品は作者がいなくなってから脚光を浴びることが多いですが時として圧倒的な才能はどんな状況であっても輝き民衆をひきつけるのです。

 

 

それではまた。

阿加井秀樹

「落穂ひろい」について

 

みなさんこんにちは。阿加井秀樹です。


ミレー繋がりで今回もミレーの作品についてご紹介していきます。

今回は以前も軽く触れました落穂ひろいという作品についてです。

 

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私、阿加井秀樹の中でも5本の指に入るほど好きな作品の一つです。

落穂拾いといのは収穫後の田畑に散らばる稲穂や穀物の茎穂を拾う作業のことを言います。ミレーは収穫期の借り入れが終わった後の畑で落穂拾いをする貧しい人々に着眼しこの作品を描いています。

 

貧しい人々を表現しているだけあり、この作品のぱっと見のイメージは哀愁がある。と思われる方が多いですが間違った感覚ではありません。

 

実はこの作中で描かれている3人の女性はこの畑の持ち主ではありません。ましてや、小作人でもありません。

 

彼女らは普通に食べていくのも苦しい、近くに住む貧しい住民なのです。なぜ畑の持ち主はなにも言わないのか・・・と思ったかもしれませんが、実はキリスト教の教えが影響しています。

 

旧約聖書ではあなたが畑で穀物の刈り入れをして、束の一つを畑に置き忘れたときは、それを取りに戻ってはならない。という文章があるほどです。

 

つまり、落ちた穂や残していたブドウやオリーブは在留異国人、みなしご、やもめの者に分け与えないといけないということです。

 

全世界が共通した思想を持ち同一の宗教を信仰していたら世界はもっと平和になっていたかもしれませんね。

 

 

それではまた。

阿加井秀樹

 

ミレー作品「晩鐘」について

 

みなさんこんにちは。阿加井秀樹です。

 

今回は私、阿加井秀樹も好きな画家の一人ミレーの作品についてお話していきたいと思います。

 

なぜ私がミレーの作品が好きなのか。

それはミレーの美しすぎるタッチ、また、このころの美術は写実主義が主流となっていて、対象を抽象化、歪曲化、様式化、理想化せずに客観的な描写を理念としています。

 

まるで写真をそのまま絵に写したかのような。それであって写真よりもより温かみを感じる作品が多くあります。

 

そして当時の人々の暮らしがリアルに表現されています。労働者などの下層階級の生活や日常を世界の現実と捉えているのがわかります。

 

ではミレーの作品の中でも好きな「晩鐘」をご紹介します。

 

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この作品は1855年-1857年ころの作品と言われています。

馬鈴薯畑で農作業をする夫婦が協会から聞こえる夕刻の鐘に合わせて祈りをささげている作品です。

 

なんといってもこの夕刻を表現する色彩が他の作品を圧倒しています。

日の傾きに合わせるような影の表現方法も素敵で眺め続けているとすぐそばでそれで3Dで起きているのかのような錯覚もするほどです。

 

当時からも宗教というのは人々の生活に深くあり、切っても切り離せないものだったことがわかります。どこか哀愁すらも感じさせるこの一枚は特別な一枚です。

 

それではまた。

阿加井秀樹

 

「エジプトへの逃避途上の休息」について

 

みなさんこんにちは。阿加井秀樹です。

 

今回ご紹介させていただく作品は先日のブログでも少し触れたカラヴァッジョの作品「エジプトへの逃避途上の休息」についてご紹介します。

 

この作品はバロック美術らしいテイストを多く含んだ作品でもあります。

またこの作品はカラヴァッジョ初期の代表的な宗教画のひとつです。

 

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この作品の主題はユダヤの王ヘロデがベツレヘムに生まれる新生児の全てを殺害するために放った兵士から逃れるため、エジプトへと旅立った聖母マリアと幼子イエス、マリアの夫の聖ヨセフを描いたエジプトへの逃避途上の休息ですが、カラヴァッジョはヴェネツィア派の影響を思わせる豊かな色彩と、天使を配することによって、場面をより広く見せようと試みていることが、研究者から指摘されているそうです。

 

バロック美術の特徴としてはより人の特徴をリアルに表現しているところで特に幼子イエスを抱きしめる聖母マリア。不安と安堵の表情を浮かべる聖母マリアと、色彩豊かに描かれる本作からは、休息に伴う独特な静寂感のほか、ある種の甘美性をも漂わせているようにも感じます。

 

 

それではまた。

阿加井秀樹

 

「ベルシャザルの酒宴」について

 

みなさんこんにちは。阿加井秀樹です。


今回ご紹介する作品はアムステルダム時代初期のレンブラントの代表的な宗教画作品のひとつ「ベルシャザルの酒宴」です。

 

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この作品の主題は、旧約聖書ダニエル記の第5章に記されている、バビロニアの王ベルシャザルが父王ネブカデネザルや妻妾、廷臣ら千人の者と共にエルサレムの神殿から略奪した金銀器、祭器でを使用し祝宴を催した際、突如、人の手が現れ、ヘブライ語で「ネメ・ネメ・テケル・ウパルシン」と空間に書き記し、これに驚愕し恐れたベルシャザルがこの意味を解く為に捕らえていたユダヤ人の預言者ダニエルを召喚すると、預言者ダニエルがベルシャザル王の無謙虚さと神に対する冒涜を批判した後ベルシャザルの統治の終焉を予告し、その夜、メディア王の放った刺客にベルシャザルが暗殺された場面≪ベルシャザルの酒宴≫を典拠に描かれ、別名(壁の言葉)とも呼ばれています。

 

カラヴァッジョやルーベンスなど偉大な先人たちへの傾倒が如実に感じられる大げさで劇的な場面表現や強い明暗対比は、この作品において最も特筆すべき点かもしれません。

 

また王ベルシャザルを中心に、王の両手、空間に現れた輝く人の手、妻妾、廷臣ら登場人物らが放射線状に配されおり、複雑な空間構成をおこなうことで、より劇的な場面を構築しています。

 

この作品は登場人物が多くそれぞれの役割もしっかり書き込まれている作品と言えるでしょう。

 

 

それではまた。

阿加井秀樹