謎の天才画家ヒエロニムス・ボス ~阿加井秀樹
阿加井秀樹です。
みなさんこんにちは。
先日、ちょっと遠くへ旅行してきたのですが
近くの美術館へも行ってきました。
自分の中での勝手なルールとして、「旅行先の美術館、博物館へ行く」
というのがあります。
今夏も無事、行くことができて大変満足です。
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さて今回ご紹介するのは快楽の園で有名な「ヒエロニムス・ボス」です。
1450年ごろにネーデルランドで祖父、父、兄、そして3人のおじさんと多くの画家に
囲まれたヒエロニムス。
芸術一家の中で育ち、傑作を多数残している彼ですが生前の記録が残されておらず
描かれている作品の意図や、モチーフなど意味が解明されておらず
謎が多い画家なのです。
ヒエロニムス・ボスが生きた1450年代~というのはキリスト教一色でした。
作品の中でも宗教画は多数存在していますが、ヒエロニムス・ボスの描くキリスト教の世界は少々異質なものです。
「十字架を担ぐキリスト」という有名な作品があるのですが、
民衆の醜い姿を描いており、対してキリストは悲しい雰囲気です。
つまり、キリストは「善」、民衆は「悪」というものをわかりやすく対比しているので
宗教画としては非常に見やすいのです。
最も有名な「快楽の園」は祭壇画なのですが左に天国・中に現世・右は地獄と描かれています。
細かい部分も見ていけばわかるのですが、右の地獄の酷さといったらありません。