美術鑑賞を嗜む生き方 阿加井秀樹

はじめまして、阿加井秀樹と申します。趣味は美術鑑賞です。いただいた美術品が私にとって声も出ないほどの感動を与えました。その感動を皆さんにも伝えたいそんな気持ちでこのブログを書き記してまいります。

「ベルシャザルの酒宴」について

 

みなさんこんにちは。阿加井秀樹です。


今回ご紹介する作品はアムステルダム時代初期のレンブラントの代表的な宗教画作品のひとつ「ベルシャザルの酒宴」です。

 

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この作品の主題は、旧約聖書ダニエル記の第5章に記されている、バビロニアの王ベルシャザルが父王ネブカデネザルや妻妾、廷臣ら千人の者と共にエルサレムの神殿から略奪した金銀器、祭器でを使用し祝宴を催した際、突如、人の手が現れ、ヘブライ語で「ネメ・ネメ・テケル・ウパルシン」と空間に書き記し、これに驚愕し恐れたベルシャザルがこの意味を解く為に捕らえていたユダヤ人の預言者ダニエルを召喚すると、預言者ダニエルがベルシャザル王の無謙虚さと神に対する冒涜を批判した後ベルシャザルの統治の終焉を予告し、その夜、メディア王の放った刺客にベルシャザルが暗殺された場面≪ベルシャザルの酒宴≫を典拠に描かれ、別名(壁の言葉)とも呼ばれています。

 

カラヴァッジョやルーベンスなど偉大な先人たちへの傾倒が如実に感じられる大げさで劇的な場面表現や強い明暗対比は、この作品において最も特筆すべき点かもしれません。

 

また王ベルシャザルを中心に、王の両手、空間に現れた輝く人の手、妻妾、廷臣ら登場人物らが放射線状に配されおり、複雑な空間構成をおこなうことで、より劇的な場面を構築しています。

 

この作品は登場人物が多くそれぞれの役割もしっかり書き込まれている作品と言えるでしょう。

 

 

それではまた。

阿加井秀樹