葛飾北斎の名画を紹介 阿加井秀樹
阿加井秀樹です。
みなさん、こんにちは。
みなさんは浮世絵といえば何を想像しますか?
今まで海外の絵画を取り上げて描いてきましたが世界の有名画家にも
影響を与えたJaponismについてお話していきたいと思います。
今回は富嶽三十六景の中でも有名な「神奈川沖浪裏」についてです。
世界で知られる最も有名な日本美術作品の1つでもあります。
凶暴なまでに高く激しく渦巻く波と波にもまれる3艘の船、それらを目の前に
しつつ、うねる波間からはるか彼方にある富士の山を垣間見るという
劇的な構図をとっています。
一筋一筋の水の流れ、うねり、波に沿わせた船の動き、富士山のなだらかな稜線
といったものはすべて繊細に描かれており、見る人の心を奪います。
この作品は冒頭にも述べたように世界中に知られています。1870年代後半の
ヨーロッパでは印象派のゴッホが絶賛し、作曲家ドビュッシーはこの作品から
交響詩「海」を着想するなど当時の欧州でかなりのインパクトを与えました。
この作品の特徴的な箇所と言えばこの波の形にあると思います。
鉤型のこの波は現在の最先端カメラで何万分の一というシャッタースピードで
写してみると鉤型になっているそうです。
江戸時代後期に書き上げた葛飾北斎はどのようにしてこのことを知ったかは
謎ですが、恐ろしいほどに自然を注意深く観察しているかがわかります。
まさに数万分の一の時間の世界を切り取って見せた驚異的な才能の持ち主
だったことが窺えます。
次回からは浮世絵にフォーカスを当ててこのブログを更新して行きます。
ではまた。
阿加井秀樹