魅惑の空間を描くヨハネス・フェルメールの特徴とは?
阿加井秀樹です。
みなさんこんにちは。
過去、日本でも展示会が開催されて大盛況となったヨハネス・フェルメールは、オランダ出身のバロック期を代表する画家です。
ヨハネス・フェルメールの特徴はなんといっても緻密な空間構成と、光を巧みに使った質感の表現力でしょう。
代表作「牛乳を注ぐ女」は、日常の中のふとしたシーンを切り取ったもので、静かな空間の中に浮かび上がる人物の美しさは、見る人をはっとさせる美しさです。
「牛乳を注ぐ女」
また代表作「真珠の耳飾りの少女」は、青の使い方が印象的な作品です。
ヨハネス・フェルメールといえば青といわれていますが、これはラピスラズリを原料とするウルトラマリンを使用しているためです。
ラピスラズリは当時、純金と同じくらい高価なものでなかなか使うことができないものでしたが、フェルメールは裕福だった義母とパトロンたちのおかげで使うことができたそうです。
フェルメールは寡作の画家としても有名ですが、これはパトロンに恵まれて、生活のために次々と絵を描く必要がなかったためだといいます。
1点の作品にじっくりと時間をかけられたからこそ、フェルメールの特徴である緻密な空間構成が際立った作品が生まれたともいえるでしょう。
しかし晩年は、イギリスとオランダの間で戦争が勃発したことによって経済が低迷し、絵画が売れなくなり、膨大な負債を残して没しています。
では、また。
阿加井秀樹