珍奇な肖像画を描く画家、ジュゼッペ・アルチンボルド
阿加井秀樹です。
みなさんこんにちは。
寄せ絵とは、様々なものを集めてひとつの形にした絵で、
日本では浮世絵師の歌川国芳とその弟子たちが作成したものが有名です。
その寄せ絵の技法で、
草花や野菜、動物、道具など様々なものを使って独特の肖像画を描いたのが、
イタリア・ミラノ出身の画家のジュゼッペ・アルチンボルドです。
アルチンボルドは画家の子として生まれ、
最初はステンドグラスのデザインやタペストリーの制作をしていましたが、
1562年にウィーンに出て神聖ローマ帝国のローマ皇帝であるフェルディナント1世の宮廷画家となり、
祝典など宮廷のイベントの企画に才能を発揮するとともに、宮廷の装飾や衣装のデザインなどを行っています。
伝統的な宗教画も描いていますが、
肖像画のインパクトが強いせいか、そちらの方が有名なっています。
しかし野菜や果物など、様々なもので作られた珍奇な肖像画が単なる気まぐれで描かれたものなのか、風変わりなものに魅了されたためなのか、珍奇な肖像画がどうして生まれたのかは、未だ評論家の議論するところです。
アルチンボルドはフェルディナント1世の後に仕え、
その孫のルドルフ2世にも仕えましたが、
ルドルフ2世この珍奇な肖像画を気に入り、
アルチンボルドに高い地位を与えたといいます。
では、また。 阿加井秀樹