阿加井秀樹です。みなさんこんにちは。
点描という小さな点によって表現された絵を見たことがあるでしょう。19世紀のフランスで点描という技法を活用して大作を残した画家がジョルジュ・スーラです。
スーラは裕福な家に生まれ、国立美術学校のエコール・デ・ボザールに入学するも、兵役のために退学したという経歴を持つ画家です。
絵画は兵役によって中断するも、素描がサロンで入選したり、大作の制作に取りかかったりと制作活動は続け、全体の構図はもちろんのこと、モチーフの選択やその配置、そしてポーズなどを研究した下絵が残されています。
スーラは比較的大作を残した画家で、スーラの画家としてのキャリアの中で一番の大作と呼ばれる「グランド・ジャット島の日曜日の午後」は1884年に着手しています。
「グランド・ジャット島の日曜日の午後」は50人の人物たちを点描という手法によって描き出した絵画で、パリ北郊のクールブヴォア付近のセーヌ川の中洲であるグランド・ジャット島を舞台にして、川辺でくつろぐ人々の姿が描かれています。
「グランド・ジャット島の日曜日の午後」は1886年の第8回印象派展に出展され、「新印象派」という分類は、この絵を見た批評家が雑誌記事の中で使ったのが最初といわれています。
では、また。
阿加井秀樹