みなさんこんにちは。阿加井秀樹です。
今回ご紹介する作品はカラヴァッジオの聖マタイの召命です。
ミケランジェロ・メリージ・ダ・カラヴァッジョは、バロックを代表するイタリアの画家です。
映像的な写実性と、光と陰の明暗を明確に分ける表現は、バロック絵画の形成に大きな影響を与えました。
卓越した表現力とは裏腹に、気が荒く乱暴な性格だったようで、当時のローマ教皇から死刑宣告を受けるほどの人物でした。
一時はローマで最高の画家と謳われたカラヴァッジオですが、殺人を犯したためローマから追放。
しかしそれ以後も彼への絵の依頼は絶えませんでした。
初めて殺人を犯した画家としても知られています。
聖マタイの召命はカラヴァッジオの出世作であり、美術史上ではバロック美術への扉を開いた作品です。
聖マタイの殉教、聖マタイの霊感と並ぶ三連作で、ローマのフランス人管轄教会サン・ルイジ・デイ・フランチェージ教会内のコントレー聖堂に掲げられました。
マタイによる福音書9章9節にある、イエスが収税所で働いていたマタイに声をかけ、マタイがイエスの呼びかけにこたえてついていったというシーンが描かれています。
それではまた。
阿加井秀樹