サンドロ・ボッティチェッリ
みなさんこんにちわ阿加井秀樹です。
本日はお気に入りの画家サンドロ・ボッティチェッリのことを紹介したいと思います。
15世紀後半の初期ルネサンスで最も業績を残したフィレンツェ派を代表する画家です。みなさんご存知の「ヴィーナスの誕生」は、誰もが見たこともある絵画です。
その絵はギリシア神話の一場面を再現した作品で、女神ヴィーナスが、成熟した大人の女性として海から誕生したシーンを描いた作品です。
明確な輪郭線と、繊細でありながら古典を感じさせる優美で洗練された線描手法を用いて、牧歌的で大らかな人文主義的傾向の強い作品を手がけ、当時、フィレンツェの絶対的な権力者であったメディチ家から高い信用をサンドロは得ていました。
その特徴的な表現は、初期ルネサンスとフィレンツェ派の典型として広く認知されています。皮なめし職人の子供として1445年に生を受け、生涯独身をだったそうです。
1470年に制作された商業裁判所のための寓意画『剛殺』が初作品。
この作品が私のお気に入りの作品の一つであります。
それ以降約20年間にわたり時の権力者メディチ家の支配下にあったフィレンツェで第一線の画家として活躍。
同年代にはビーナスの誕生など異教的な神話を題材にした傑作を残しますが、晩年はサヴォナローラの宗教的影響を強く受け、硬質的で神経質な表現へと作風が一変しました。
そしてサヴォナローラの失策もあり人気が急落、ついには画業を止めるに至った。
芸術家というのは、世間の風潮から影響を受けて絵画で表現します。
絵画を通して世間を表すのは、いつの時代も不変的なものだと私は思います。
それではまた。阿加井秀樹