みなさんこんにちは。阿加井秀樹です。
今回ご紹介する作品はセザンヌの林檎とオレンジです。
ポール・セザンヌは、フランスの画家で、当初はクロード・モネやピエール=オーギュスト・ルノワールらとともに印象派のグループの一員として活動していたが、1880年代からグループを離れ、伝統的な絵画の約束事にとらわれない独自の絵画様式を探求しました。
ポスト印象派の画家として紹介されることが多く、キュビスムをはじめとする20世紀の美術に多大な影響を与えたことから、近代絵画の父と言われております。
林檎とオレンジは、一見ただの静物画でありながら、絵画の歴史を変えた作品のひとつです。
無造作に置かれ描かれたようにみえる林檎やオレンジは、ひとつの視点から描かれたものではなく、それぞれの対象物をもっともよく見える角度から描き、それを1枚の絵の中に収めるセザンヌ独自の技法が用いられています。
これは後にピカソらに大きな影響を与え、キュビズムへと繋がっていくとされています。
その才能からか、セザンヌ自ら、自分は早く生まれすぎた次の世代の人間かもしれないと語っており、同世代・次世代の画家に大きな影響を与えました。
絵画の歴史を変え、今なお存在感を失わない作品です。
それではまた。
阿加井秀樹