みなさんこんにちは。阿加井秀樹です。
さて連続してミレーの作品を取り上げてきましたが、ミレーの三大作品の一つをまだ紹介しきれていないので今回は残った三大作品の一つをご紹介致します。
その作品は羊飼いの少女という作品です。この作品は1864年の作品になります。
以前紹介した、晩鐘、落穂ひろいの次にあげられる代表的作品になります。
この作品は羊たちが草を食べているそばで夢中になって編み物をしている可愛らしい少女が描かれています。
赤い布を頭に巻いた子の少女は決して裕福な暮らしはできていないが趣味と言える編み物を仕事の傍ら楽しんでいるこの描写はあまりにも美しすぎるほど優しさが感じられます。
ミレーが描きたかったのは当時の農民の貧困を訴求したかったのではなく農村に生きる人々の人としての普遍的な美しさなのではないでしょうか。
ミレーの三大作品はどれも哀愁が感じられますがどこかそこに人の根本たる強さも感じることができます。実はこの作品からミレーの作品は当時の民衆から評価を上げていったそうです。
それ以前の落穂ひろいや晩鐘の評価は最悪だったそうです。偉大な作品は作者がいなくなってから脚光を浴びることが多いですが時として圧倒的な才能はどんな状況であっても輝き民衆をひきつけるのです。
それではまた。
阿加井秀樹