「へそまがり日本美術 禅画からヘタウマまで」開催中
みなさんこんにちは。阿加井秀樹です。
中世の水墨画から現代のヘタウマ漫画まで日本人の「へそまがり」な感性が生んだ絵画を紹介する展覧会「へそまがり日本美術 禅画からヘタウマまで」が現在、府中市美術館にて開催されています。
同館では毎年この時期に「春の江戸絵画まつり」と題してさまざまな角度から日本画を紹介する企画展を行っています。
今年は「不格好なものや不完全なものに心引かれる」という日本人の「へそまがりな感性」に注目して日本の美術史を捉え直すという、初の試みであるとのこと。
見どころは、ユーモラスな布袋を描いた白隠慧鶴の「すたすた坊主図」や、美術鑑賞では用いない言葉で形容したくなるインパクトある岸駒の「寒山拾得」など、均整美や荘厳さとは異なる「ゆるさ」を感じる作品群です。
新発見の作品も多く展示され、東京で見られる貴重な機会になるでしょう。
『きれい』でも『立派』でもない、けれど輝かしくて、悩ましくも素晴らしい作品の数々からは、ありきたりの美術史観とは異なる、日本美術の新たな味わい方や楽しみ方が見えてくるはずです。
5月12日まで開催されているので、興味のある方は足を運んでみてください。
それではまた。
阿加井秀樹