みなさんこんにちは。阿加井秀樹です。
今回ご紹介する作品はピサネロのエステ家の公女という作品です。
まずピサネロについて簡単にご紹介したいと思います。
ピサネロは15世紀に活動したイタリアの画家です。
国際ゴシック様式を代表する画家の一人であり、記念メダルの作家としても知られています。
また、ピサネロは大規模な壁画フレスコ画、優雅な肖像画、小型の板絵などさまざまな作品を手掛け、多くの優れた素描も残してもいます。
宮廷画家としても活躍した人物です。さて、エステ家の公女という作品はピサネロの代表作でもあり、この肖像画には、数多くの蝶とコロンバイン(オダマキ属の多年草)の花を背景にした王妃の横顔が描かれています。
王妃の額周辺を舞う蝶は魂の象徴とされています。
この作品が描かれた過程には当時の若い女性の生き方が垣間見られます。
またピサネロは、王妃の周りに自然の要素を融和させることでルネサンス運動の精神を捉えてもいます。
現在『エステ家の公女』はルーブル美術館に収蔵、展示されており、長年間この絵画の作者がピサネロであることは疑いの余地なしとされてきたが、そのモデルについては今なお謎に包まれているといいます。
それではまた。
阿加井秀樹