『パンを焼く女』
みなさんこんにちは阿加井秀樹です。
今回ご紹介する作品は個人的に好きな画家でもあるミレーについての作品で「パンを焼く女」という作品についてご紹介致します。
パンを焼く女は、フランスの画家ジャン=フランソワ・ミレーによって1854年に制作された油彩画であり現在は、オランダ、ヘルダーラント州オッテルロー村にあるクレラー・ミュラー美術館に所蔵されています。
ミレーの作品の多くは田園風景の中に、そこで住み働く人々を主に描いていました。それまでは、芸術における農民たちの描写は、絵画の装飾的要素に過ぎなかったですが、ミレーはその伝統を破り、彼らを主題にして作品を描くようになりました。
この作品のパンを焼く堂々とした女性のように、土地に深く結びついた人物たちとして、現実的であると同時に英雄的な方法で農民たちを描いているのが特徴的でどこか哀愁すら感じる作品でもあります。
ミレーは、農民生活の正直さとシンプルさを描写することを目指したそうです。
ミレーの描く作品はどれもディティールまでこだわって書き込んでいるように見えます。
そして哀愁を感じる理由の一つとして全体のトーンが暗く夕陽を連想させる色をベースに用いているからであることも挙げられます。
どこかノスタルジックな感情も湧き出る作品ですね。
それではまた。
阿加井秀樹