「面構」
みなさんこんにちは。阿加井秀樹です。
今回ご紹介する作品は片岡球子の面構です。
これが日本画?と確かめたくなるような、色鮮やかで迫力のある人物画です。
この面構(つらがまえ)という作品は足利尊氏、足利義満、足利義政をかわきりに、片岡球子がライフワークとしてさまざまな人物を描いたシリーズ絵画です。何とも言えない独特の表情と色使い。見たことなどもちろんないけれど、何だか、きっとこんな顔してたんだろなと、歴史上の人々を現実感を持って見入ってしまう作品です。歴史的な人物の人柄をとらえ、大迫力の画面構成で見る人にインパクトとともに伝えるような、片岡球子の代表作となっております。片岡球子は、昭和から平成にかけて活躍し、両親に勘当されても画家を志すことをやめなかったという強い信念の持ち主です。100歳になっても現役の画家として描き続け、103歳で亡くなりました。片岡球子の作風は、大胆で鮮やかな色使いと構図が特徴です。富士山や火山などのモチーフを好んで描き、いずれも力強い表現に賛否両論が起こりました。
それではまた。
阿加井秀樹